71〜80本目のベストは、
範宙遊泳『東京アメリカ』。
素晴らしいリアリティ。
自分が演劇関係者だから余計に楽しめたのかも知れないが。
笑いって何だろう。
某有名劇団が出した書籍では、
「これからの役者は笑いが取れなければ生き残れない」
と名言されていた。
言い切ったなー!
と読んだ当初は驚いたが、
今では正論だと思っている。
上手い人は大抵笑いも取れる。
笑いの好みは人によって違う。
母の世代は綾小路きみまろが好きだし、
高校時代の僕は『ぼのぼの』の一巻をブックオフで立ち読みして爆笑していた。
ブラックなのが好きな人もいる。
やたらストライクゾーンが広い人もいる。
そんな中で比較的多様な層に受け入れられ易いのは、
いわゆるシチュエーションコメディだと思う。
しかし本当にやめていただきたいのだが、
「男二人がホモ同士だと勘違いされる」
というネタのなんと多いことか!
僕が同性愛に対して嫌悪感を抱いているわけではない。
本当に信じられないぐらい多いのだ。
いい加減にしてほしい。
笑いが起きるかどうかは状況に大きく左右される。
大きな声でどんどん笑ってくださる方が一人でもいれば、
周りもつられて笑いやすくなる。
そういう起爆剤のお客様をしばしば「ゲラ」と呼ぶ。
客席全体の好みも日によって変わる。
昨日ここでウけたからといって調子に乗った役者が、
その日は完全にスルーされて怪我をするなんてこともある。
ある一人の人間が会話の中で笑いを取れるかどうかも然り。
メンツAでは周りを笑わせる役なのに、
メンツBでは大人しくしている、
みたいなことはよくある。
作品そのものの良し悪しや客席の環境といった、
外的な要素にあまり左右されず、
安定して笑いを取れる役者が「生き残れる」役者なのだろう。
それはきっと“センス”があって“誠心誠意”からだ。
何やらサービス業の基本のようだが。