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2015年04月19日

観劇:劇団チョコレートケーキ『追憶のアリラン』

真面目過ぎる、と僕は思う。
オンエアバトルとかやり始める前のNHKみたい。

史実を調べれば誰にでも書ける……とは言わないが、新しさはない。
予想外の言葉や展開には出会えなかった。
次のセリフや先の流れがかなり予想できてしまう。
驚きがない。
僕は序盤で、同行者は中盤でうとうとしていた。

軍人にリアリティがない。
思想と態度に乖離がある。
自分の思想に迷いを持っているわけでもないのに、人の話をちゃんと聞き過ぎ。
途中で遮って怒鳴りつけるかブン殴るかするはず。

舞台美術に必然性が感じられなかった。
あのセットで、多分どんな作品も(シリアスなら)上演可能。
朝鮮の風土でなく無機質な高低差を作ったのには何か理由があるだろうか。

あと、空調が異常に寒かった。

st.15
posted by 森山智仁 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

観劇:えにし『さとがえり』

脚本がKAKUTAの桑原裕子さん、演出がノアノオモチャバコの寺戸隆之さんということで、楽しみにしていたのだが、正直何がしたいのかよくわからない作品だった。
客席には複数、寝ている人がいた。
受け取れていないのは僕だけではない。

シチュエーションコメディー?
にしては、笑いどころがよくわからない。
客席に一人だけ、何でもないようなところでもやたらと笑う人がいて、役者たちは助かっただろうけど、こちらはむしろイラッとしてしまった。

半端に謎解き感出すのも逆効果。
別に謎解かないし。
ラストは良かったと思うけど。

「夏」感がない、というのも大きなマイナスポイントだった。
冷房入ってないならなんで窓閉め切ってんの。
衣装も袖が短いだけで夏らしさは感じられず。
あれでは作り込まれたセットが台無しではないか。

st.14
posted by 森山智仁 at 04:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月13日

観劇:劇団ガソリーナ『キタイ』

しんどかった。

言葉遊びとしてはよくできているのかも知れない。

しかし演技が「始終」「ほぼ全員」全力過ぎる。
もちろんそういう演出なのはわかる。
ただ、しんどい。
付き合い切れない。
ドラクエでいうとパーティ全員魔法使いでずっとイオナズンみたいな。
緩急や起伏がまったくない。

たとえ「ずっとフルパワー」でも、発し方は色々あるはず。
せっかく言葉遊びの脚本なのに機微を伝え切れていない。
乱暴。
同行者も「芝居観て久々に辛かった」と嘆いていた。

物語は、前半が長い。
揃ってからのクライマックスも、最初からクライマックスみたいなテンションなので盛り上がらない。

風船という美術は良かったと思う。
最後の最後で意味も明らかになったし。

st.13
posted by 森山智仁 at 01:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月03日

観劇:東京マハロ『たぶん世界を救えない』

強い作品。
強い。
あんなにエグい『時代』は初めて聞いた。
きっと『時代』を聞くたびに思い出すと思う。

安易じゃないところがいい。
両サイドから全力で攻める、つまり挟み撃ち。
共感する作劇。

高校生の彼が良かった。
ポジションも演技も。

st.12
posted by 森山智仁 at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月02日

観劇:team☆G-VA『遺産遊戯!』

可もなく不可もなく。
つまらなくはなかった。

1.先が読める。
読もうとしなくても読めてしまう。
とにかくこれが痛い。
役者の演技・会話の質は決して悪くないけれど、内容的に予想の斜め上を行ってくれることが全然ない。
非常に長く感じる。
上演時間一時間を越えたあたりからすっかり退屈になってしまった。

2.暗転が多い。
むしろどうして暗転が多いと駄目なのかということがよくわかった。
普通に防げたことだと思う。

3.コミカルなのかハードなのか不鮮明。
チラシや衣装や序盤など、導入の仕方はコミカルなので、後半のハードさについていけない。
後半も笑いを入れながらやってくれれば良かったのに。

st.11
posted by 森山智仁 at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月23日

観劇:木ノ下歌舞伎『黒塚』

堪能した。
人にオススメしたい舞台。

ただ、見ていく中で少しずつテンションが下がっていってしまったというのはある。

序盤は歌舞伎を「解体」(強く言えば揶揄)する要素が随所にちりばめられており、大いに笑わせていただいた。
しかし中盤から終盤は結局「敬意」が勝ると言うか、優等生な感じだった。
この着替え見る必要あるかな、とか、いつ終わるんだろう、と思った。
カーテンコール、ダブルまでは素直に手を叩けたが、トリプルにはついていけなかった。

音響が大変丁寧に作り込まれていて感動した。

st.10
posted by 森山智仁 at 17:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月20日

観劇:演劇集団キャラメルボックス『クロノス』

良かった。

しばらくご無沙汰だったけれど、
大人になってから見たキャラメルボックスで一番良かったと感じた。

クロノスのデザインがカッコ良かった。
音も気持ちいい。

主人公が、
何だかよくわかんないけどとにかく頑張るじゃなくて、
ちゃんと計算できてるところが良かった。
萌えポイント普通そこじゃないよね。
うん、わかってる。

先がわかるようでびみょうにわからない感じが良かった。

割と不謹慎な(タイミング的に)ギャグがあって感心した。
ウケは良くなかったけど。
やっぱりブラック系は相手を選ぶんだなあ。

終わり方が良かった。

st.9
posted by 森山智仁 at 07:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月09日

観劇:「若手演出家コンクール2014」最終審査

◇大迫旭洋<熊本県>不思議少年『棘』

面白い。
かなり笑った。
中盤のおばあちゃんのシーン、意味不明ながら、完全にツボだった。
森岡光さんの現代的な雰囲気が非常に良かった。
ああいうのは誰でもできると仰る女子もいるがそんなことないのである。
始まりと終わりが、説明的過ぎるし、くどいと感じた。



◇亀尾佳宏<島根県>雲南市民劇『Takashi』

客席は完全に号泣の空気だったが、僕は引いていた。
きっと今の時代、ああいう愚直さに需要はあるのだろう。
しかし僕には工夫のないお涙頂戴としか思えなかった。
調べれば誰にでも書ける事実を並べた伝記でしかなかった。



◇弦巻啓太<北海道> 弦巻楽団『四月になれば彼女は彼は』

よくわからんかった。
二人が何を目指して芝生に携わっているのか不明……
という構造はある意味リアルなのだが、楽しくはなかった。
繰り返しがしんどい。



◇山下由<東京都>Pityman『アラル』

日程により鑑賞できず。



◇公開審査

何よりこれが一番面白かった。

審査員の意見がかなりバラバラ。
というかほぼ「若手VSご年配」という構図。
僕は若手の言っていることが概ね正しいと思うのだが、
きっとお互い様なのだろう。

とは言え『Takashi』について、
何人かはその題材自体に満足して感動しておられたようで、
(しかもかなりの尺を取って自分の身の上話をする)
「演出家コンクール」の審査会としてはいただけない。

『Takashi』の演出がプロの仕事だったという評価も頷けない。
審査員の一部は現地にて市民劇を観ているということで、
そこでは確かに大人数を上手くさばいていたのかも知れないけれど、
今回の4人はあくまで下北沢で戦っているのである。
過去の業績で加点するのはフェアじゃない。

どうしても「作品」の批評になりがちな中で、
劇団チョコレートケーキの日澤雄介さんだけが、
きちんと「演出」に的を絞って話されていた。
あの人のお話があるかないかで審査会の充実度が全然違った。

個人的には、演劇評論家の村井健さんのお話に最も共鳴した。
つくづくその通りだと思った。

ただ、一点だけ、同意できないところがあった。
『Takashi』はもっと深めればもっと観客の心に刺さるはず、
というお話があったが、
僕はもしそうしたら動員も評判も下がると思う。

残念ながら今の多くの観客は簡易さを求めている。
生活の中に新たな葛藤を持ち込まれるのを嫌う。
泣いてスッキリして忘れてしまいたいのだ。

僕自身はそういう「観客状況」を良くないと思うし、
深く突き刺さって後に残るものを毎公演作ろうとしているし、
うちのお客さんたちは受け止めてくれると信じているけれど。
少なくとも商売として賢明ではない。
食えるほどのお金を作れなければ結局は素人の戯言である。

st.6,7,8
posted by 森山智仁 at 04:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月01日

観劇:643ノゲッツー『静寂の扉』

今までに少なくとも4本、643ノゲッツーの作品を観てきたが、
今回が一番面白くなかった。

舞台美術は良かった。

移住者のキャラクターが良くて冒頭は「おっ」と思ったが、
場転後はすっかり普通の人になっていて、
それから先は薄いエピソードを並べただけの感じだった。

アル中の設定が利いてない。
パソコンに何かまずいことしたのが回収されてない。

クライマックスの捜索のシーンがかっこいいとは思えなかった。
窓自分で開けてんだもん……

st.5
posted by 森山智仁 at 01:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月22日

観劇

また、ある作品を観た。

こっちの方が良かった。

一般的な感覚とはきっとズレているだろう。
前に観たやつの方が総合的なエンタメとしては優れているのだろう。
でも僕はこっちの方がずっと好きだ。

あまりにもゲームっぽいとか、
何のメタファーにもなっていないただのファンタジーだとか、
やはり言いたいことはあるけれど、

個性があった。
ここでしか聞けない言葉があった。

冒頭、錯乱のテイを借りて一気に説明しちゃうのとかも、
好きじゃない人の方が多いと思うけど、僕はむしろ好きだ。

武器仕込むならやっぱり「左手」だよね。
コブラかなロックマンかなどっちかな。

st.4
posted by 森山智仁 at 06:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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