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2015年06月10日

両肩をつかむ動作について

ドラマ『Dr.倫太郎』のCMを見て、ふと思った。
堺雅人が蒼井優の両肩をつかんで何か言っているシーン。
あの「両肩をつかむ」という動作、あれができる人とできない人がいる。

「両肩をつかむ動作」は、物理的に、相手の「手振り」や「移動」を封じている。
すなわち「何が何でも相手を説得する意志」の表れである。
そういうものは、普段持っていない人がいきなり持つのは難しい。
インドアな現代っ子に「両肩をつかむ動作」をさせても必ずぎこちなさが出る。

僕は演出をするという立場にありながら、「何が何でも」という意志があんまりない。
脳のどこかで「他の人の言うことの方が正しいかも知れない」と「常に」考えている。
昔は教師を志していたこともあったのだが、向いていなかったと本当に思う。
分別や常識を教える上では、少なからず「何が何でも」という意志が必要だからだ。

演出は、確固たるビジョンに当てはめていくスタイルもあれば、ふんわりと方向性を定めていくやり方もある。
ぶっちゃけ前者のスタイルの人の方が大成していると思うが、僕は後者向きであり、それでいいと思っている。
以前は「ビジョン派」を装っていたのだが、その「確固」はよほどの「確固」でなければ成立しない、ということを知ったのだった。

他人の両肩をつかむ動作は、できない人はできないでいい。
「そういう距離感の人間」にも需要はある。
ただ、生きていく上で、「自分の両肩をつかんで何かを強いるべき局面」は、誰にでも何度か訪れる。
posted by 森山智仁 at 03:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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