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2013年01月11日

君はコンパスを使わずにきれいな円が描けるか

数学はてんで駄目だったが、
数学の先生の言葉で強く心に残っているものがある。

「いちいちコンパスなど使わないでいい。
フリーハンドできれいな円を描けるようになった時が、
数学が身についた時だ」

かっこいい、と思った。
そうなのだ。
毎日、日々、日夜、積み重ねた結果として「プロ」という状態がある。

収入のありやなしやーーあるいは意識、
そういったものより遥かに重要な地点に、
「研鑽しているか」という尺度がある。

きれいな円をフリーハンドで描く。
その技術は一朝一夕では習得できない。
またそれ自体を目的とした練習をしても何の意味もない。
数学を賢明に学んだ結果としてのみ得られる。



30歳まで残り1年。
僕は一体いつきれいな円が描けるようになるだろう。
劇作家としても、劇団の運営も、僕には足りないものがまだたくさんある。

数学を愛するその先生はフリーハンドで、
ほとんど真円を描いていた。
posted by 森山智仁 at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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