さる人物を殺したい(その人物を何故殺したいのかは不明)と人に相談したところ、その人はヤクザさんたちと話をして、完璧な暗殺計画を立ててくれた。
偽の葬式を開いて、訪れたターゲットを銃殺し、そのままターゲットの葬式を済ませてしまおうというものだ。
今思えばどこが完璧なのかさっぱりわからないが、夢の中では完璧だと思った。
計画は粛々と進行した。
途中から僕の意思とは無関係に、ベルトコンベアのように進んでいく感じだった。
実際の殺害計画もそういうものなのかも知れない。
そしてついに当日、車を降りるとそこは斎場の駐車場だった。
どこからともなくヤクザさんたちが現れてその人物を囲む。
しかしヤクザさんと言えども人を殺すのは流石に躊躇われるらしく、撃てずに何人か交替する。
女性のヤクザさんが名乗り出て、ロケット砲のようなものを構えた。
放たれた弾は、ターゲットを貫通して、私の左腹部に命中した。
心臓ではなかったので即死できず、私は血の海の中で、痛みが来る前に早く逝きたいと念じていた。
ーーという夢がとても面白かったので、目覚めた私は稽古場でそれを寸劇として上演しようとした。
一部の人は面白がってくれたが、あとの人は「なんでこんなことすんの?」という空気だった。
ーーという夢を見た。
人を殺そうとするとろくなことにならない、ということがわかった。