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2015年05月24日

読書:乾くるみ『イニシエーション・ラブ』(ネタバレあり)

逆にわざとらしいまであると思いながら、甘酸っぱい恋愛模様になんだかんだキュンキュンしていた。
それが、ゴム無しで行為に及んだところで一気に冷めてしまった。
駄目だろ普通に。
浅い恋愛を繰り返す人間を軽蔑しておいて、お前も充分同類かそれ以下じゃねえか、と。
頭いいキャラを気取ってるせいで、反省のないのが余計に腹立つ。

生ですることも中絶も、本作においては、ミステリーの中の言わば小道具の一つに過ぎない。
にしても、こういう、勢いでしちゃうことや出来ちゃうことも青春の一ページみたいな扱いするのってどうなんだ。
中で出さないのが避妊法だと本気で思ってるし。
もしかしたら皮肉が込められていたのかも知れないが、僕にはかなり肯定的な描き方だと感じられた。
こういうものを読んで、若い人たちが、不慮の妊娠も「通過儀礼」の一つなんだと捉えたら、恐ろしいことだと思う。

bk.31
posted by 森山智仁 at 13:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月23日

読書:デボラL・ロード『キレイならいいのか』‏

前半はエピソードが豊富で面白かったけど、後半は同じ主張の繰り返しでちょっとダレた。

女の子が美容に金かけることについて男が何か言うと、総スカンを食う。
にしても、今や化粧品市場が180億ドル、ダイエット市場が400億ドルだそうで。
しかも化粧品は商品そのものより宣伝と包装がコストの大部分を占め、ダイエット食品は科学的根拠が殆んどないものも多いという。
流石にちょっとどうなんだろうと思わざるを得ない。

報道の在り方も確かに歪んでいる。
政治家やスポーツマンが美人だとすぐ「美し過ぎる」とか言って大騒ぎする。
能力や業績は二の次である。

とは言え、外見にまつわる偏見は、人の感情だし、法律で規制したところでどうなるものではない。
ーーと思いながら読んでいたのだが、筆者はこう考える読者に対して適切な例を挙げて説得を試みる。
黒人差別や障碍者差別も、何十年か前はごく当たり前で、差別してはいけないという意識すら一般的ではなかった。
法律で規制されたことによって、人の意識も徐々に変わってきたのである。

キレイならいいのか。
今浸透している美の基準は、企業やマスコミによって捏造されたものではないのか。
筆者は勇気を持って問い掛けている。

bk.30
posted by 森山智仁 at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月22日

Production I.G制作『PSYCHO-PASS サイコパス』

ヘルメットが出てきたあたりから俄然面白くなった。
正直、そこ以前はさほどでもなかった。
朱ちゃんのかわいさがなければ投げていたかも。

朱ちゃんは本当にかわいい。
なんていうんだろう、超普通。
あんなに普通であんなに魅力的なヒロインって今までにいただろうか。
友達とお茶してるとことか縢くんとタメ口で話すとこ、すごくいい。

シビュラシステムについては言いたいことがある。
個人の思い付きでテロ起こせ過ぎ=都合よく警戒が甘過ぎ。
1.ニコ動っぽいもののコメント欄や簡単に暴動が起きたことからして、市民の心理状態はそこまで厳格に統制されていたわけではないはず。
2.免罪体質も超激レアという発生率ではなく、全員を説得で取り込んでいけるとはとても思えない。

狡噛さんが体鍛えてるのは趣味みたいなものだからいいとして、槙島さんが最終的に格闘技やって負けるのは何なのか。
アニメを盛り上げる為でしかなく、必然性は感じられない。
テロと格闘技どっちがやりたいのよ、っていう。

mv.27
posted by 森山智仁 at 12:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月21日

平和の定義

「誰もが暴力によって幸福追求を侵害されない世界」。
と、定義してみる。

「暴力の才能にのみ恵まれた個体」をどうする?
スポーツなどに転化することも不可能とする。

「既に」「平和」が実現していたとしたら、彼が相手取るに相応しい「敵」は存在しない。
「大切な人を守る為に」才能を発揮する機会は永遠に訪れない。

さて、「彼」をどうする?
「彼」は「生まれる時代を間違えた」のか?

撃つべきターゲットがどこにもないシューティングゲーム。
そんな「彼」の、存在を、どうやって認めればいいだろうか?
posted by 森山智仁 at 04:48| Comment(10) | TrackBack(0) | 日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月19日

読書:ダニエル・キイス『24人のビリー・ミリガン 下』

「レイゲン」と「アーサー」が格好良過ぎ。
二人のやりとりが良過ぎ。
アーサーがイギリスに行っちゃうとこが好き。

答えの出ない問題なんてたくさんある。
その中でも「ビリーをどう裁くべきか?」僕には皆目わからない。
事件は確かに起こり、被害者が存在する。
ところが当人は身に覚えのない罪で責められると感じているのである。
肝心の「反省」は成り立つのか?
「アダラナ」の犯した罪を「教師」が謝罪することに意味はあるだろうか?

香山リカによる巻末の文章が、本文の意向を随分無視していると感じた。
いいのかこれ。

bk.29
posted by 森山智仁 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月18日

討論のアップグレード

例えば、この前読んでいた本は、

“女性誌が「女性は細い方が美しい」という通念を維持するのに一役買っており、間接的に摂食障害を発生させている”…A

という立場に立っていたが、それに対して、

“んなこと言ったって売れるもの作らないとしょうがない”…B

という反論があり、さらにそれに対して、

“売れさえすれば正義という考え方こそ危険”…C

という反論があり得る。





Aを聞いてからの1秒間に、C(2手先)ぐらいまで考える。
そのぐらいのセルフ討論は多くの人がやっているはず。
何故なら、少なくともB(1手先)までは瞬間的に考えているから、テンポの良い対話があり得るのだ。





ここから導かれるのは二つ。

第一に、D・E、あるいはもっと先まで、瞬間的に考えている人もいるということ。
寡黙な人は、何も考えていないのではなく、考え過ぎて物が言えないのかも知れないのである。
※しかし当然、自分の中でどんなに掘り下げても、結局発言されなければ無意味。

第二に、互いに何手か先まで考えているという仮定に立てば、より高度な討論があり得るということ。
瞬間的にB・Cを共有し、その「確認」さえ済めば、速やかに次のステージに行くことができる。





平和維持について、大雑把に言えば、武装と非武装の二つの立場がある。
テレビなんかを見ていると、両者、BとCを延々と繰り返してばかりいる、という印象。
互いに「自分の反論Bに対して相手はCという反論を持っている」と承知の上で話せば、並行線は避けられるのにと思うのである。

先読みが過ぎると、視聴者にはわかりにくいかも知れない。…B

わかりやすさばかりを優先していては表層的な議論しかできない。…C
posted by 森山智仁 at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月17日

観劇:矢来町Broadway Boys『ふぁーすとじゃぱんらいぶ 2015』

一般1800円。
値段に対して、ちょうどいいぐらいの感じだった。
上演時間は約1時間。

さすがにやり慣れていると感じた。
安定感がある。

「上」のスペース、半分ぐらいしか灯りが当たっていないのが致命的。
顔が切れている。
あんなに使うなら重視すべき。
ブラックボックス自体の端の方があんまりきれいじゃないのもちょっと気になった。

オープニングパフォーマンスが一番充実していた。

st.19
posted by 森山智仁 at 15:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月16日

映画:スティーヴン・スピルバーグ監督作品『プライベート・ライアン』

名作だった。
観ないまま過ごしたら人生損するところだった。

いわゆる戦争モノなんだけど、王道。
冒険モノの要素もある。
いわゆるイケメン揃いではなかったので僕でも外人さんの見分けがついた。←重要
狙撃手の人が好きだな。

上陸んとこ、マジやばい。

mv.26
posted by 森山智仁 at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月15日

読書:中村うさぎ『美人とは何か? 美意識過剰スパイラル』

面白かった。
すごく頭のいい人。
平易なのに語彙が豊富で、実に読ませる。

こんなに自分のことを把握している人はそういない。
いや、把握はできていても、他人に伝わるように言語化するのはなかなか難しい。

敢えて矛盾を一つ指摘すると、
本文では、自分が美しくなりたいのはあくまで自分の為と述べているのに対し、
対談では、男にモテなきゃいけないという強迫観念があることを認めている。
とは言えどちらも本音なのだろうし、別にあげつらいたいわけではない。

bk.28
posted by 森山智仁 at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月12日

両国国技館のすごいところ‏

○ちゃんこが超おいしくて250円。しかも定期的に風味が変わる。
○館内の相撲博物館も定期的に陳列が変わる。
○売店に個性がある。品物があんまりかぶっていない。
○トイレがこれでもかというぐらいいっぱいあって、どこもキレイ。
○後ろの方の席からでも見やすい。
○場内の白熱ぶりがすごい。
posted by 森山智仁 at 23:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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