マジシャンが「何かテキトーな数字を言ってください」と言ったとする。
人間ならすぐ答えられる。
コンピュータには答えられない。
その質問をされた「時刻」をある式に代入して擬似乱数を作る、ということならできる。
しかしこれは「時刻」という「根拠を持つ」数字であって、真に「テキトーな数字ではない。
コンピュータは「テキトー」な答えを返すことができない。
人間にはそれができる。
もちろん、コンピュータ的に「何か根拠を持つ数字」をわざわざ考える人もいるだろう。
恋人の誕生日とか付き合った記念日とか初めてちゅうした日とか。
そういう人もいるかも知れないが、とにかく、何の根拠もない数字をパッと挙げることが人間には可能である。
将棋は今やコンピュータの方が強いらしいが、囲碁はまだ人間が勝つという。
そう遠くない未来、人間の仕事はほとんどコンピュータに代わられてしまう、という説があるが、
やはり人間にしか生み出せないものがまだまだあると思うのだ。