長らくブログを更新しなかったのは、
この分厚い文庫をちまちま読んでいたのと、
攻殻機動隊を観ているせいです。
SF成分が欲しいのです。
「SF」というと、「宇宙」とか「未来」とか、そういうジャンルだと思っていた。
確かにそういうのが中心だけれど、決してそればかりではない。
むしろ「空想科学をダシにして、現実世界をどう認識するか」的な、そんなような。
いろんなタイプのSFを読むのは楽しい。
自分の頑なな常識が解放されていく。
多分、編者もそういう楽しみを提供しようとしたのだと思う。
全部言及するのは大変なので、気に入ったものだけ挙げてみる。
・上田早夕里「夢見る葦笛」
・高野史緒「ひな菊」
・森奈津子「ナルキッソスたち」
・皆川博子「夕陽が沈む」
・田中哲弥「夜なのに」
・円城 塔「バナナ剥きには最適の日々」
・松崎有理「あがり」(第1回創元SF短編賞受賞作)
一番感動したのはこれ。
・市川春子「日下兄妹」
【年内読書87冊目】